平成22年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況
私立高校の専願割合が減少傾向へ
大阪府公立中学校長会によると、平成22年度入試において、大阪府内の受験生のうち、大阪府内の私立高校専願者の割合が過去最低の13.34%に落ち込んだそうです。
京都府20.2%、愛知県18.4%、兵庫県4.11%などいずれも前年同期に比べて専願割合は減少となっています。
もちろん、これは現在進められている高校の教育費の無償化政策による影響でしょう。
すでに予算も計上され、2010年度からは公立高校の授業料は所得制限を設けず、実質的に無償化されます。公立高校の授業料相当額は生徒からは徴収されず、生徒1人当たり11万8800円の授業料が国から自治体に交付されます。
私立高校は、世帯の収入に応じて年約12万円から約24万円を支給する方針で、具体的には、年収350万円以上の世帯には年額11万8800円の授業料相当額として助成、年収250万円以上350万円未満の世帯は1.5倍の17万8200円、250万円未満の世帯は2倍の23万7600円の助成をすることが決まっています。
こうしてみると、公立高校・私立高校とも同じ土俵に上がったように見えますが、そうではないようです。
産経新聞によれば、
東京都内の私立女子高の校長は「不況も影響している」としつつ、説明会などで保護者に授業料の説明をする際には、昨年まではないプレッシャーを感じるという。
校長は「今まで『4対1』だった公立との授業料の差が『3対0』になる。保護者の心理的には、無限大の開きになってしまう」とため息をつく。
また、東京私立中学高校協会の近藤彰郎会長のコメントもあわせて掲載され、
「年収250万円で私立に通わせる家はほとんどない」として増額ラインの引き下げに疑問を呈す。
また、「高校無償化という制度そのものは否定しない」としつつ、「公立にはない所得制限が私立では実質的に行われている。義務教育なのに授業料がある私立中学はそのまま。やることが一貫していない」
としています。
このまま公立高志向が鮮明になり、私立離れがいっそう進んでいくのか?
産経新聞によれば、「大阪府の私立専願率が過去最低」になったことについて
中学校長会の古川晴紀・進路第1委員会委員長は「(大阪府の)私立の無償化について十分に保護者に浸透していない面があるのではないか」と指摘。府私学・大学課は「依然として経済状況は厳しいが、受験生と保護者に無償化の周知徹底を図りたい」としている。
民主党が掲げる「家庭の状況にかかわらず、すべての意思ある生徒が安心して勉学に打ち込める社会を作るため」の今回の高校の無償化政策。
公立高校は所得制限なく無償化となり、私立高校は所得制限ありの助成。私立高校の授業料の平均は年約35万円。その差額は各家庭が埋めなくてはならない。
今年2010年度入試の動向は要注目です。
私立高校で学費滞納が急増
全国私立学校教職員組合連合の発表資料によると、私立高校で3か月以上学費を滞納している生徒が、2009年上半期だけで4891人にも上っているそうです。
この調査は、全国私立学校教職員組合連合が32都道府県の中学高校462校のおよそ32万人の生徒を対象に行ったもので、これは、特に私立高校では全国の私立学校総数1321校の約25%の学校数・生徒数の調査となっています。
調査結果で挙げられている主な点としては、
・経済的理由で中退した生徒のいる高校数は報告校の4 2.5%(315校中134校)
・3ヶ月以上の滞納を抱えている生徒のいる学校は6 6.0%(315校中208校)
・経済的理由による中退生徒数は、315校で513人
・学費未納で卒業証書が保留となる学校が229校(高校)中、146校(64.0%)
2009年は昨年2008年年に比べても滞納率が深刻で、特にいわゆる「受け皿校」として機能している地方の私立高校で、経済的に追い詰めれているケースが増加しているということです。
私立中高生の経済的理由による退学と学費滞納調査事例
(関東・東京ブロックa校より)
滞納生徒の家庭は、保護者の収入が少ない、学費の支払いは後回しにする保護者がいる
などの事情。
(関東・東京ブロックb校より)
不景気や母子・父子家庭が年々増加し、学費が滞っている。
(関東・東京ブロックc校より)
滞納者は主に世帯の収入減、滞納生徒は、会社の業績悪化による収入減とリストラによる家計急変
(関東・東京ブロックd校より)
母子家庭や父親のリストラなどによる滞納
(関東・東京ブロックe校より)
経済的理由での中退は親の事業の失敗による転職の生徒。全校で10名の中退者があるが、経済的理由と特定できないケースが多い。怠学や素行不良による中退でも経済的理由が遠因しているものもあるが、退学理由が経済的な問題となっていないので1名のみとした。
(関東・東京ブロックf校より)
滞納生徒は、家庭状況はまちまちであるが2割程度が母子家庭。そのほか不況の深刻化に伴う保護者の収入減、離婚、自営業の収入減などである。
(関東・東京ブロックg校より)
滞納家庭の事情は、自営業で資金繰りが苦しくなっている、母子家庭で兄弟も私学などの事情
(関東・東京ブロックh校より)
退学に至るケースは本校にはないが、保護者の離職による滞納や入学時に学費延納、分割等の相談が数件あった。
(関東・東京ブロックi校より)
学園関係の奨学金を給付し、中退を防いでいます。教職員組合奨学金3名、中高父母の会奨学金1名、同窓会奨学金2名
(関東・東京ブロックj校より)
中学生の中退二人は、入学後の経済状況の変化による。学内の奨学金制度があり、5人が利用しているが、学年が低い場合、卒業までの年数を考え、地元の公立中学校を選択する保護者もいるようだ。高校生の滞納者は、学費負担者の失業による。
(関東・東京ブロックk校より)
高校の滞納者は自営等で仕事が減ったことによる収入の減少。
事例はいずれも全国私立学校教職員組合連合の発表資料から紹介しています。
2008年度末私立高校 滞納・中退調査(高校県別)
以下の表は、2008年度(2008年4月~2009年3月末)に経済的理由で私立高校、私立中学を退学(学費未納による除籍を含む)した生徒の状況と2009年3月末の学費滞納状況を
全国私立学校教職員組合連合が可能な限り把握する目的行われたもので全国私立学校教職員組合連合が発表した資料から紹介しています。
| 都道府県 | 学校数 | 生徒数 |
滞納者数 | 生徒数比 滞納率 |
経済的 退学率 |
| 北海道 | 11 | 6,579 | 104 | 1.58% | 0.27% |
| 青森 | 7 | 4,442 | 126 | 2.84% | 0.36% |
| 岩手 | 5 | 2,292 | 32 | 1.40% | 0.35% |
| 宮城 | 6 | 5,705 | 31 | 0.54% | 0.18% |
| 山形 | 9 | 5,837 | 60 | 1.03% | 0.17% |
| 福島 | 5 | 3,582 | 20 | 0.56% | 0.34% |
| 茨城 | 11 | 11,593 | 30 | 0.26% | 0.04% |
| 埼玉 | 13 | 16,037 | 45 | 0.28% | 0.06% |
| 千葉 | 9 | 8,118 | 141 | 1.74% | 0.09% |
| 東京 | 40 | 31,114 | 143 | 0.46% | 0.09% |
| 神奈川 | 40 | 36,923 | 191 | 0.52% | 0.07% |
| 長野 | 14 | 7,053 | 62 | 0.88% | O.17% |
| 新潟 | 16 | 11,508 | 50 | 0.43% | 0.03% |
| 岐阜 | 5 | 3,663 | 12 | 0.33% | 0.33% |
| 愛知 | 41 | 42,993 | 92 | 0.21% | 0.21% |
| 滋賀 | 1 | 1,044 | 14 | 1.34% | O.00% |
| 京都 | 3 | 2,053 | 5 | 0.24% | 0.00% |
| 大阪 | 19 | 16,024 | 213 | 1.33% | 0.14% |
| 兵庫 | 9 | 6,436 | 38 | 0.59% | 0.08% |
| 岡山 | 7 | 4,250 | 56 | 1.32% | 1.88% |
| 広島 | 7 | 5,697 | 44 | 0.77% | 0.30% |
| 山□ | 4 | 3,073 | 5 | 0.16% | O.13% |
| 愛媛 | 1 | 350 | 0 | O.00% | 0.57% |
| 香川 | 3 | 2,417 | 6 | 0.25% | 0.37% |
| 福岡 | 8 | 6,216 | 78 | 1.25% | 0.18% |
| 長埼 | 4 | 3,413 | 10 | 0.29% | 0.35% |
| 佐賀 | 3 | 2,646 | 4 | 0.15% | 0.87% |
| 熊本 | 14 | 9,776 | 275 | 2.81% | 0.61% |
国際数学五輪で高校生5人「金」
高校生らの2009国際数学オリンピックと2009国際物理オリンピックがそれぞれ、ドイツとメキシコで開かれ、日本から参加の計11人全員がメダルを獲得しました。
数学に出場した6人では5人が金メダルを獲得。
メダルの獲得状況は以下の通り。
【数学】金メダル
今村志郎さん 兵庫県 灘高3年
岸川滉央さん 福岡県 久留米大付設高2年
副島真さん 東京都 筑波大付属駒場高3年
滝聞太基さん 東京都 筑波大付属駒場高3年
保坂和宏さん 東京都 開成高3年
【数学】銅メダル
石川卓さん 兵庫県 北摂三田高3年
【物理】金メダル
蘆田祐人さん 神奈川県 慶応義塾高3年
東川翔さん 茨城県 水戸第一高3年
【物理】銀メダル
難波博之さん 岡山県 岡山朝日高3年
【物理】銅メダル
安藤孝志さん 愛知県 旭丘高3年
横田猛さん 福岡県 西南学院高3年
江戸川学園高等部 高校入試結果
茨城県の私立高校の中で最難関校の1つに数えられる江戸川学園高校。
その江戸川学園高校高等部の2009年度入試状況は以下になります。
| 医科 コース | 男 子 | 女 子 | 合 計 |
|---|---|---|---|
| 応募者数 | 43人 | 24人 | 67人 |
| 合格者数 | 26人 | 11人 | 37人 |
| 倍率 | - | - | 1.8倍 |
| 普通科コース | 男子 | 女子 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 応募者数 | 147人 | 90人 | 237人 |
| 合格者数 | 108人 | 68人 | 176人 |
| 倍率 | - | - | 1.4倍 |